2013年8月25日日曜日

海江田民主党代表と「連合」古賀会長が無投票再選で懸念される無党派層のさらなる離反

「ゴルフをするなとは言わないがタイミングがある。死者が出て、まだ行方不明の方もいる。危機意識が全くない。」
民主党の海江田万里代表は12日、記者団を前にこう述べ、先に東北地方を襲った集中豪雨の直後、 夏期休暇中の安倍晋三首相が静養先でゴルフに興じていたことを批判した。
確かに被災地の惨状に心痛めるならば、さすがに「ゴルフはないだろう」とは思うが、違う意味で「危機意識が全くない」とは、むしろ海江田代表に投げかけたい言葉だ。
党存亡の危機にある民主党は参院選の惨敗を総括するため地方ブロック毎に幹事長会議を開催したが、海江田代表はその最後となる九州ブロックの会合を終えた9日、「2015年春の統一地方選に向けて努力し、党勢回復の大きなきっかけを作りたい」と述べ、早期の代表選実施を否定したのである。
きっと党所属の地方議員だけでなく、少なからずいるであろう民主党の再生を願う国民有権者はがっくり肩を落としたはずだ。
それでいて海江田氏はどう党勢回復を図るのか。秋の臨時国会では社会保障制度改革や集団的自衛権の憲法解釈、TPPや消費税引き上げなどで安倍政権と対峙する場面が出てこよう。
代表選で海江田氏が再選されるにしても、候補者同士の論戦を通じて党内の意見集約を行い一定の方向性を打ち出しておかなければ、巨大与党に太刀打ちできるものでなない。
もっとも、民主党執行部が小沢グループの離党劇の再現を期待しているとすれば代表選を実施する必要はない。
そうなれば民主党は国民各層の幅広い支持を得る国民政党の地位を失うことになるが、政界再編のきっかけになるのであればそれもいい。
そういえば、民主党の最大支援組織「連合」の古賀伸明会長が10月の任期切れを前にこちらも選挙を経ずに1期2年、3期目となる続投が決まったそうだ。
古賀氏は松下電器産業(現パナソニック)労組出身。きっと中小零細企業の労働者や非正規社員の気持ちは分からないだろう。無党派層が民主党にソッポを向くわけだ。

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