2014年4月18日金曜日

失態続きの安倍首相がオバマ米大統領に支払う迷惑料


 日韓外務省局長級協議が16日、ソウルで行われた。懸案の従軍慰安婦問題が主要テーマとなったが、今回はオバマ大統領の日韓歴訪の地ならし的色合いが濃く、これといった成果はないが、それでもやらないよりはいい。一歩前進である。

 また今月は日朝関係でも局長級協議が開催の予定である。日本側が求めている拉致被害者の再調査に北朝鮮が応じれば、日本としては核・ミサイル問題と切り離して制裁緩和等何らかの譲歩が迫られよう。

このため外務省の斉木昭隆事務次官が14日にワシントン入り、制裁緩和の中身について米側と擦り合わせている。安倍首相はオバマ大統領来日の際、拉致被害者家族との面会も求めているそうだ。失態続きの安倍外交に久々めぐってきた外交得点のチャンス。今度こそ、確実にゴールを決めてくれるものと信じたい。

もっとも、拉致の解決を急ぐあまりに他の国益を損なうことがあっては困る。24日に行われる日米首相会談では北朝鮮の拉致・ミサイルの他、ウクライナ情勢、環太平洋戦略経済連携協定(TPP)などが議題になる。

とりわけTPP交渉についてはオバマ大統領との首脳会談が最大のヤマ場となる。

「いよいよ最終局面に入っているが、ここからが大変難しいのも事実だ。国家百年の大計ということをしっかり頭に入れながら、よい形で妥結を目指したい。間違いなく日本の国益につながる」

 安倍首相は12日、記者団を前にこう述べているが、米国の協力取り付けと絡めた安易な妥協や譲歩は国内世論が許さない。

そもそもオバマ大統領の来日からして、当初の1泊2日の日程が2泊3日に延びたのは日本側の執拗な求めに応じたもの。あるいは、先に広島で開催された核軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合に核保有国として初めて米国のガテマラー国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)がオブザーバーとして参加したのも議長国の日本への配慮からだ。お返しが高くつきそうなオバマ大統領の来日である。

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