2015年4月11日土曜日

古館伊知郎「報道ステーション」の巨額マネーに蠢く百鬼夜行

 
 
元経済産業省官僚の古賀茂明氏(59)の番組降板の背景に、いったい何があったのか? メーンキャスター古舘伊知郎氏(60)の〝表に出せない肉声〟とは? ジャーナリストの上杉隆氏が、10日発売の月刊「文藝春秋」5月号に「古舘伊知郎『報道ステーション』の最後」と題した衝撃レポートを掲載する。その中身に迫った。


 同番組で長くコメンテーターを務めていた古賀氏が最後の出演となった3月27日の生放送。「I am not ABE」と書かれたペーパーを掲げた古賀氏は〝安倍官邸の圧力〟による降板であったと暴露。激怒したメーンキャスターの古舘氏との本気バトルが耳目を集めたが、事の真相はいまだ闇に埋もれたままだ。
「古賀氏の降板をめぐるドタバタ劇に矮小化しては問題の本質を見誤るのではないでしょうか。日本を代表するニュース番組である『報道ステーション』のつくられ方、古舘伊知郎氏のニュースキャスターとしての資質こそが問われるべきなのです」
 上杉氏は本欄の取材に対しこう述べつつ、レポートでは自民党本部から「報道ステーション」の担当プロデューサー宛に直接送付された番組への圧力ともとれる「申し入れ書」の存在を暴露している。
 自民党は昨年の解散総選挙に際し、在京キー局に対して公平中立な報道を求める「申し入れ書」を送り付けた〝前科〟がある。これも上杉氏がキャスターを務めるネット報道番組「ニューズ・オプエド」でスクープ報道したもの。
 さらに今回の申し入れ書は「アベノミクスの効果が大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないが如く断定する内容が報道されました」として、個別具体的な番組内容にまで口を挟んできている。
 安倍首相の政策に批判的な「報道ステーション」がよほど目障りな存在なのか。その急先鋒だった古賀氏の降板である。上杉氏の指摘はこれに止まらない。
 その筆先は政治圧力に屈したに等しいテレビ朝日の早河洋会長と古舘氏が所属する「古舘プロジェクト」の佐藤孝会長との特別な関係を炙り出す。
 レポートでは「報道ステーション」の番組制作費の内訳を示したテレビ朝日の極秘資料を提示して、テレビ朝日から「古舘プロジェクト」への年間30億円にも上るカネの流れを徹底的に追及している。
 一部紹介すると、たとえば古舘氏に支払われる出演料は年間12億円を超える。庶民の暮らしを憂い、アベノミクスに憤るには似つかわしくない巨額報酬である。他の出演者はどうか。
 元プロテニスプレーヤーの松岡修造氏(47)、ソフトバンクの監督に転じた工藤公康氏(51)らにも多額の出演料が支払われているが、上杉氏は古舘プロジェクトが実際に額面通りに支払っているかどうかは別問題だとの見方のようだ。番組打ち切りの危機が迫る中、古舘氏は制作スタッフにこんな言葉を吐いている。
「これで俺のしゃべり手人生終わると思って勝負がかりで…」「平気で命落としたいと思っているから。責任あるやつには追い込みかけるからな」
 巨額マネーが絡む「報道ステーション」の舞台裏で繰り広げられる百鬼夜行。詳細は上杉レポートにある。(政治ジャーナリスト)


0 件のコメント:

コメントを投稿